医薬品の分析試験方法一覧

項目対象試料試験方法
組成分析元素分析無機固体
液体
XRF蛍光X線X-ray Fluorescence
物質にX線を照射すると、大部分のX線は物質をそのまま透過してしまいますが、相互作用としていくつかの現象が起こります。この現象のひとつである光電効果により発生した蛍光X線は、元素ごとに固有のエネルギーを持っているため、このエネルギーを測定することで試料を構成する元素の定性分析、また、蛍光X線の強度を測定することで定量分析(半定量分析)が行えます。
蛍光X 線分析装置は、一般的に波長分散型(Wavelength dispersive type)とエネルギー分散型(Energy dispersive type)とに大別され、それぞれ「WDXRF」または「WDX」、「EDXRF」または「EDX」と略称されます。
エネルギー分散型蛍光Ⅹ線分析装置は、測定が波長分散型とはことなり、多元素同時分析であることから、迅速・簡便に含有元素をすぐに分析することができる。 波長分散型は特定波長に絞って検出するため精度は高くなるが対象元素が絞られ、機械も大型になる。
無機液体ICP-MS誘導結合プラズマ質量・発光分析Inductively Coupled Plasma-Mass SpectrometryAtomic Emission
分析試料にプラズマのエネルギーを外部から与えると含有されている成分元素(原子)が励起されます。その励起された原子が低いエネルギー準位に戻るときに放出される発光線(スペクトル線)を測定する方法です。発光線の位置(波長)から成分元素の種類を判定し、その強度から各元素の含有量を求めます。ICP-MSの方が高精度ですが、Ca、Na、Mgなどの軽元素の分析はICP-AESの方が適しています
無機液体ICP-AES
無機液体AAS原子吸光分析法 Atomic Absorption Spectrometry
測定試料をフレーム中に噴霧または黒鉛炉内で加熱するなどして測定元素を原子蒸気化(原子化)し、これに測定元素特有の波長の光を透過させると基底状態の原子が光を吸収して励起状態に遷移する。この光の吸収(吸光度)から元素濃度を測定することができる。化学炎で原子化させるフレーム法(フレーム発光)と黒鉛(グラファイト)炉内で電気的な加熱により原子化する電気炉法(ファーネス法)がある
無機固体EPMAX線マイクロアナライザ Electron Probe Micro Analyzer
X線分析(XMA)は、試料にX線を照射して分析するのではなくて、試料に電子線を照射して返って来るX線を分析する方法です。EPMAとも言います。電子線照射によって発生する二次電子、反射電子、特性X 線、オージェ電子、吸収電流、カソードルミネセンスなどである。これらの信号のうち、EPMA は特性X 線を計測することにより元素分析を行う。特性X 線とは、入射電子が試料を構成する原子の軌道電子を原子外に弾き出し、空になった軌道にその外殻から電子が落ち込んでくるとき、その軌道間のエネルギー差で放出されるX線である。特性X 線のエネルギーは元素毎に固有の値であるため、これを計測することで元素分析を行うことができる。
有機固体
液体
TOC全有機体炭素測定Total Organic Carbon
TOCは、試料に含まれる有機物を酸化分解し、発生した二酸化炭素の量を測定することによって有機物の量を求める方法である。有機物の骨格は炭素で形成されており、酸化分解時の二酸化炭素の発生量は有機物に含まれる炭素量に比例する。そのため発生する二酸化炭素を定量することにより、試料に含まれる有機物の総量を求めることができる。
無機
有機
固体ESCA(XPS)X線光電子分光分析Electron Spectroscopy for Chemical Analysis
X線光電子分光法は、試料表面にX線を照射し、試料表面から放出される光電子の運動エネルギーを計測することで、試料表面を構成する元素の組成、化学結合状態を分析する手法です。 Al Kα線を用いるXPS装置では、一般に試料表面数nm以下に存在する元素の情報を得ることが出来ます。また原子の価電荷(価数)や原子間の距離など、分析対象となる原子周囲の電子状態によって起こる結合エネルギーの変化(化学シフト)はAESで観察される化学シフトよりも大きな場合が多く、化学結合状態を比較的容易に識別可能であることもXPSの特長と言えます
無機
有機
固体SEM-XMA走査電顕X線分析 Scanning Electron Microscope - X-ray Micro Analyzer,
SEMにはEDSが取り付けられることが多く、WDSは元素分析を主な目的とした電子プローブマイクロアナライザの分光器として使われるのが普通。
分離分析無機液体ICイオンクロマトグラフィー Ion Chromatography
イオンクロマトグラフ法は液体試料中のイオン成分(F-, Cl-, NO2-, Br-, NO3-, SO42-, PO43-, Li+, Na+,NH4+, K+, Mg2+, Ca2+ 等)を検出する手法です。固体(部材)表面に付着しているこれらの成分は、純水に浸して抽出することで評価可能となります。
有機液体TLC薄層クロマトグラフィー Thin-Layer Chromatography
薄層クロマトグラフィーはガラスの板の上にシリカゲル、アルミナ、ポリアミド樹脂などを薄く張ったもので、主に、反応の進行状況を迅速に確認したり、カラムをする際の分離条件を検討したり分離を確認したりして、物質の定性を行う際に用いられる。
有機液体GCガスクロマトグラフィー Gas Chromatography
ガスクロマトグラフィー(GC)は、クロマトグラフ法の一種に分類され、固定相に対する気体の吸着性あるいは分配係数の差異等を利用し、成分を分離する手法です。
ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)は、GCで分離した成分の検出に質量分析計を用いることで、質量情報から成分の定性及び定量を行うことが可能です。
無機
有機
液体HPLC液体クロマトグラフィー high performance liquid chromatography
液体(または溶液化した)サンプルを、カラムに導入します。サンプル中の各成分はカラム内で固定相と移動相に対する相互作用(保持力)の差によって成分ごとに分離されます。HPLCでは移動相に緩衝液、水、アセトニトリルなどの極性溶媒からヘキサン、クロロホルムなど低極性の溶媒を用いることができるため、カラムとの組み合わせにより様々な分離方法の選択が可能です。
構造分析化学結合分析有機固体
液体
FT-IRフーリエ変換赤外分光法Fourier Transform Infrared Spectrophotometer
分子に赤外線を照射すると、赤外線の振動周期と原子の振動周期が一致する場合に、個々の原子、原子団はそれぞれの周期に応じてエネルギーを吸収し、振動は基底状態から励起状態に変化します。この吸収が赤外線スペクトルの吸収となって現れます。原子は分子構造に応じた固有の振動を持っていますので、スペクトルを解析することで分子構造に関する知見を得ることができます。
有機液体
薄膜
UV-VIS紫外可視分光法Ultraviolet-Visible Spectroscopy
UV-Visは、波長ごとに分けた光を測定試料に照射し、試料を透過した光の強度を測定することで、試料の吸光度や透過率を求める手法です。
有機固体
液体
NMR核磁気共鳴法 Nuclear Magnetic Resonance
核磁気共鳴(NMR)装置は、強い磁場の中に試料を置き、核スピンの向きを揃えた分子にパルス状のラジオ波を照射し、核磁気共鳴させた後、分子が元の安定状態に戻る際に発生する信号を検知して、分子構造などを解析する装置です。 一般的には、複雑な有機化合物の化学構造の決定(H、C、N などの結合状態、隣接原子との関係などが分かります)に用い、試料の有機化学物質を非破壊で測定できることが特徴です。
無機
有機
固体・液体ラマンラマン分光法 Raman spectroscopy
励起光ν0に対して振動エネルギーに対応する波数νの異なった光が散乱される現象がラマン散乱です。
ラマン分光法では入射光と異なる波数νで放出されるストークスラマン光を検出してスペクトルを得ることで、分析試料に含まれる原子団の振動モードを同定し、結合状態に関する情報を得ることができます。
無機
有機
固体ESCA(XPS)X線光電子分光分析 Electron Spectroscopy for Chemical Analysis
X線光電子分光法は、試料表面にX線を照射し、試料表面から放出される光電子の運動エネルギーを計測することで、試料表面を構成する元素の組成、化学結合状態を分析する手法です。 Al Kα線を用いるXPS装置では、一般に試料表面数nm以下に存在する元素の情報を得ることが出来ます。また原子の価電荷(価数)や原子間の距離など、分析対象となる原子周囲の電子状態によって起こる結合エネルギーの変化(化学シフト)はAESで観察される化学シフトよりも大きな場合が多く、化学結合状態を比較的容易に識別可能であることもXPSの特長と言えます
無機
有機
固体
液体
ESR電子スピン共鳴法Electron Spin Resonance
ESRはNMRと同様に磁気共鳴を使って物質の性質を調べる装置です。NMRとの違いは原子核の代わりに電子をつかうことです。
ESRではフリーラジカルと呼ばれる不対電子を持つ物質の同定・定量が可能です。代表的なフリーラジカル物質として、最近話題になっている活性酸素がある。また、電子軌道内のd軌道に一つ以上の不対電子を持つ遷移金属(Fe3+、Cu2+、Cr3+、Cr5+、V2+、V4+、Mn2+、Mn4+、Ti3+、Co2+など)もESRにて検出可能です。
分子量分析無機
有機
固体
液体
MS質量分析法 mass spectrometry
質量分析計は試料導入部、イオン化部(イオン源)、質量分離部(アナライザー)、検出部(検出器)、真空排気部(真空ポンプ)、装置制御・データ処理部(データシステム)等からなる。測定時には、導入した試料をイオン源でイオン化し、気相に存在するイオンにする。イオンは、その質量/電荷比(m/z )によって運動性が異なるため、種々の原理を用いてアナライザーでその分離を行い、検出器を用いて検出する。アナライザーおよび検出器は、イオンが他の粒子に衝突し、分離・検出が損なわれないよう、十分な平均自由行程が確保できる真空度に保たれている。
イオン化には、EI(Electron Ionization)、CI(Chemical Ionization)、FD(Field Desorption)、FAB(Fast Atom Bombardment)、MALDI(Matrix Assisted Laser Desorption Ionization)、ESI(ElectroSpray Ionization)、ICP(Inductively Coupled Plasma)法などがある。
検出方法には、磁場セクター型 (Magnetic Sector)、イオントラップ型 (Ion Trap, IT)、飛行時間型 (Time-of-Flight, TOF)、加速器質量分析 (Accelerator Mass Spectrometry, AMS)、複数組み合わせ型(MSMS)がある。
有機液体GPCゲル浸透クロマトグラフィーGel Permeation Chromatography
分子サイズの差に基づいて分離を行なう液体クロマトグラフィーの一種であり、高分子物質の分子量分布、および平均分子量分布を測定する手法である。高分子鎖が希薄溶液中でとっている大きさ(hydrodynamic volume)と同じ位の大きさの細孔を有する粒状ゲルを充填したカラムに試料溶液を注入すると、分子量の高い分子、すなわち、溶液中における分子サイズの大きいものは、ゲル表面の細孔への浸透(permeation)が少なく、分子量の低い分子よりも速くカラム中を移動して溶出する(size separation)。
液体浸透圧法 osmotic pressure
ファントホッフ(van't Hoff)の式
半透膜、すなわち溶媒(小さな分子)だけを透す膜で隔てられた2室に溶媒・溶質が同じで濃度の異なる2つの溶液があると、濃度の低い(溶質分子の密度が相対的に低い)溶液から濃度の高い(溶質分子の密度が相対的に高い)溶液に移動する溶媒分子の数は逆向きのものより多くなる。これは、低濃度溶液中の溶媒分子の方が、高濃度溶液中の溶媒分子よりも、溶媒自身の密度が高く、拡散の原理に従って、溶媒分子が[高]→[低]へと移動することによっている。結果として、溶媒は溶質濃度の高い溶液の方へ移動し、平衡状態に達するまで続く。 溶質のモル濃度は溶液中の溶質の粒子のものであるため、電解質の水溶液の浸透圧は式量によるモル濃度ではなく生じたイオンのモル濃度から求める。前記の方法の他、同じ浸透圧をもつ非電離質水溶液のモル濃度で浸透圧を示すオスモル濃度が用いられることもある。溶液は純溶媒に比べ気化しにくく、沸点上昇を示すため、半透膜を介さず純溶媒と溶液を溶媒蒸気で満たした管でつないでも浸透と同様に溶液の液面が上昇する。このため、沸点上昇によって浸透圧を示すこともある。
液体光散乱法 Light Scattering
ブラウン運動速度
液体中の粒子がブラウン運動により拡散する速度(拡散係数)を計測することで粒子径を測定する動的光散乱法は、簡便性からナノ粒子の測定に使用されています。拡散速度は、溶媒の温度、溶媒の粘度、粒子サイズの3つの要素により決まります。溶媒の温度と粘度と屈折率が既知であれば、簡単に数分間で粒子径が求められます。
液体沈降平衡法Sedimentation equilibrium
沈降平衡法ではローターを比較的低い回転数で回転させ、沈降と拡散が釣り合って平衡に達したときの濃度分布を記録します。溶質が均一な場合には、縦軸に濃度の対数をとり、横軸に回転中心からの距離の自乗をとると直線になり、その傾きから溶質の分子量、または不均一な溶質の場合にはその点における重量平均分子量が得られます。中心からの距離が大きいほど濃度が高くなるので、1回の実験で比較的広い濃度範囲の分子量を調べることができ、たとえば、単量体と2量体が平衡にあれば、その平衡定数が決定できます。
液体粘度法 Viscosity
液体の流体抵抗は粘度と呼ばれる。粘度は粘性率(粘性係数とも呼ぶ)によって定量的に評価できる(粘性率の高い流体は流体抵抗が高い)。実験的には、粘性率は細い毛細管(キャピラリー)から液体が流出する速度を求めることで決定される。低分子量化合物の溶液の粘度は、その濃度によってごくわずかにしか変わらな。
それとは対照的に、高分子の溶液の粘度は、その濃度によって明らかな違いが現れる。従って、高分子溶液の粘度測定を行うことにより、高分子濃度を決定することができる。
結晶構造無機
有機
固体XRDX線回折 X‐ray diffraction
結晶性物質に原子間距離と同程度の波長を持つ単色X線を入射すると、各原子は散乱体対となってX線を散乱します。この各散乱角に対して散乱強度を記録すると、その物質特有の散乱スペクトルが得られます。回折角の位置・強度は結晶構造に特有で、回折図形から、主に無機化合物の同定ができます
粉末試料では、構成成分の同定や定量、結晶サイズや結晶化度、単結晶試料では、分子の三次元構造、加工材料試料では、残留応力や内在する歪み、蒸着薄膜では、密度や結晶性、結晶軸の方向や周期、小角散乱測定では、ナノスケールの粒子の大きさや形状・粒径分布を知ることができます。また、対象試料も多岐にわたり、無機・有機物質の粉末、高分子材料、タンパク質、金属部品、有機・無機薄膜半導体、エピタキシャル膜、コロイド粒子などが測定可能です
表面分析無機
有機
固体TEM透過電子顕微鏡 Transmission Electron Microscopy
SPM(Scanning Probe Microscope)の一種:
透過電子顕微鏡は試料に電子線をあてて、それを透過してきた電子を拡大して観察する電子顕微鏡です。試料の構造や構成成分の違いにより、透過する電子の密度が変わります。これが顕微鏡像となります
無機
有機
固体SEM走査電子顕微鏡 Scanning Electron Microscopy
SPM(Scanning Probe Microscope)の一種:
透過電子顕微鏡は試料に電子線をあてて、それを透過してきた電子を拡大して観察する電子顕微鏡です。試料の構造や構成成分の違いにより、透過する電子の密度が変わります。これが顕微鏡像となります
走査電子顕微鏡は、真空中で細く絞った電子線で試料表面を走査し、その時試料から出てくる情報(信号)を検出してモニタ-上に試料表面の拡大像を表示する電子顕微鏡です。真空中で電子線を試料に照射すると、図5のように二次電子等が試料から放出されます。その他に試料からは反射電子や特性X線等も放出されます。走査電子顕微鏡では、主に二次電子または反射電子の信号を用いて像を表示します
無機
有機
固体AFM原子間力顕微鏡Atomic Force Microscopy
SPM(Scanning Probe Microscope)の一種:
AFM探針は、片持ちバネ(カンチレバー)の先端に取り付けられています。この探針と試料表面を微小な力で接触させ、カンチレバーのたわみ量が一定になるように探針・試料間距離(Z)をフィードバック制御しながら水平(X、Y)に走査することで、表面形状を画像化します
無機
有機
固体EPMA電子線マイクロアナライザーElectron Probe Micro Analyzer
電子線照射によって発生する二次電子、反射電子、特性X 線、オージェ電子、吸収電流、カソードルミネセンスなどである。これらの信号のうち、EPMA は特性X 線を計測することにより元素分析を行う。特性X 線とは、入射電子が試料を構成する原子の軌道電子を原子外に弾き出し、空になった軌道にその外殻から電子が落ち込んでくるとき、その軌道間のエネルギー差で放出されるX線である。特性X 線のエネルギーは元素毎に固有の値であるため、これを計測することで元素分析を行うことができる。
性質分析熱的固体
液体
DSC示差走査熱量計Differential scanning calorimetry
電気炉(ヒーターブロック)の温度を一定の速度で上昇させていくと、基準試料、測定試料も同じ速度で上昇します。この時、測定試料に吸熱反応が起こったとすると、反応が起こっている間は測定試料の温度上昇が止まり、基準試料の間に温度差(ΔT)が発生します。この温度差は感熱板を通じて流れる熱流により緩和されますが、この間、試料に流入する単位時間当たりの熱量(熱流)は、試料と基準物質の温度差に比例します。したがって、温度差(ΔT)を時間について積分することにより、反応の熱量を求 めることができます
固体
液体
TGA熱重量分析Thermogravimetric analysis
試料と参照物質を同じ条件で加熱または保持させながら両者の質量差と温度差を連続的に測定する事により、試料の熱による物理的、化学的変化の挙動を調べることができます。TG-DTAは熱重量測定装置と示差熱量分析装置が組み合わされた装置です。
固体
液体
TMA熱機械分析Thermomechanical Analysis
TMAでは熱膨張、熱収縮、軟化点などが主な測定対象となる。 TMAは試料に非振動的荷重(一定荷重)をかけながらの温度に対する変形を計測する手法である。 荷重の与え方として、圧縮、引張り、曲げ等の種類がある。 温度変化に対応して試料の熱膨張や軟化等、試料の変形が起こると、変形に伴う変位量がプローブの位置変化量として、変位検出部で計測される。
機械的固体粘弾性測定 Viscoelastic
動的粘弾性測定(DMA)を熱分析の一手法として考えると、振動荷重(または歪)に対する試料の力学的な性質を温度の関数として測定する技法と解釈できる。 動的に対して静的な粘弾性測定の定義も付記したが、温度の関数として静的粘弾性測定を行なうと、熱機械的分析(TMA)に対応した測定となる。
電気的液体導電率測定 Conductivity
導電率とはpHと並び、水溶液の性質を知るための重要な指標です。
導電率とは液体中での電気の流れやすさを示す指標です。液体、特に水には種々の物質を溶かす性質がありますが、多くの場合、物質が溶け込むと電気が流れやすくなります。ですから簡単に言えば、導電率とは液体中にどれくらいの物質が溶け込んでいるか(イオン化しているか)を示す指標と言えます。