【GQP】医薬品製造販売業者の三役の適切な業務実施

引用元Q&A:2021-07-12【事務連絡】「医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施についてのQ&A」の改正について
本通知の留意事項は、製造販売業の許可の要件となるのか。

本通知は、今後の三役の適切な業務実施に関する留意すべき点をまとめたものであり、GQP省令及びGVP省令等で規定された要件を除き、製造販売業の許可要件ではない。
ただし、製造販売承認書と製造実態の相違や副作用報告の報告漏れを防止する観点で、本通知に記載された事項への対応は重要であることから、各都道府県において、許可の更新やその他実地の調査の機会等を活用し、本通知への対応状況や検討状況を確認し、指導いただきたいと考えている。
なお、留意事項の内容には、対応に時間を要するもの、場合によっては対応が困難なものが含まれていることから、取り扱う医薬品の性質、事業規模等の個別の状況も勘案し、弾力的に指導していくべきものと考えている。

本通知の留意事項は、製造販売業者(責任役員)が実施すべき事項を示したものであるとの認識で良いか。

良い。三役がその責務を果たす上で、製造販売業者(責任役員)の理解と配慮が不可欠であることから、基本的に製造販売業者(責任役員)が実施すべき事項として記載している。また、品質管理や安全確保で事業者の信頼を失墜させる事案が散見されていることから、製造販売業者(責任役員)が率先してコンプライアンス(法令遵守)に取り組むことが重要である。

「品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務その他これに類する業務」はどのような業務を想定しているのか。

具体的な業務としては、医薬品の製造販売業に係る薬事業務、開発業務、品質管理業務又は安全確保業務を想定している。品質管理業務には、製造販売業における品質管理業務だけでなく、製造業における品質管理業務も含まれる。また、薬事業務、開発業務の具体的な業務としては以下の業務をそれぞれ想定している。
薬事業務:医薬品の新規承認取得及び承認事項の変更手続きに関する業務並びに製造販売業許可の取得、維持及び管理(いわゆる業態管理)
開発業務:治験薬の品質管理及び安全確保

これら以外の業務を従事経験としてみなすか否かについては、総括製造販売責任者の業務との関連性を踏まえて判断すること。
また、第二種医薬品製造販売業での業務は従事経験に含まれるが、体外診断用医薬品製造販売業及び再生医療等製品製造販売業での業務は従事経験に含まれない。ただし、体外診断用医薬品については、平成 26 年 11 月 25 日以前は医薬品製造販売業者として取り扱われていたことから、その間の業務は医薬品の製造販売業に関する従事経験としてみなして差し支えない。

「総括製造販売責任者が(中略)必要な場合に速やかに製造販売業者に意見することができるよう、適切に職務上の位置付けを十分に考慮する」とあるが、総括製造販売責任者の職位について、部長級以上でなければならない等、具体的な基準はあるのか。

具体的な基準はない。総括製造販売責任者は、品質管理業務、安全確保業務に係る措置の決定、品質保証責任者及び安全管理責任者の適切な管理、製造販売業者(責任役員)への意見等を行うことを踏まえ、各製造販売業者において職位を検討すべきものと考える。
なお、総括製造販売責任者が、品質保証責任者及び安全管理責任者を監督することを踏まえれば、一般的にその職位は、品質保証責任者及び安全管理責任者と同等以上であるべきものと考えられる。

「経営会議等に直接出席」とあるが、責任役員が出席する会議体が複数存在する場合、品質管理又は安全確保に関する議題を所掌する会議体に出席すれば良いか。

良い。

経営会議等への直接の出席ではなく、責任役員との意見交換の場を別途持つことでも良いか。

責任役員及び関連部門と直接意見交換ができ、かつ、より効果的な仕組みであれば構わない。具体例として、責任役員や関連部門を含む月例報告会等の実施が考えられる。

経営会議等に総括製造販売責任者の代理を出席させる場合、どのような者の出席が考えられるか。

例えば、総括製造販売責任者が経営会議等に直接出席することが困難な場合に、品質管理や安全確保に関する十分な知識や経験を持ち、総括製造販売責任者を統括する責任役員等を代理とする場合が考えられる。

「総括製造販売責任者からの報告等、(中略)製造販売業者に対する書面による意見に該当しないものであっても、その記録を総括製造販売責任者に保管させることが望ましい。」とあるが、記録の作成範囲は、品質管理及び安全確保に関する事項で良いか。

良い。

「三役会議の定期的な開催等」とあるが、三役が日常的に密接に連携して いる場合、この状況をもって三役会議の定期的な開催に代えることはできる か。

三役の日常的な連携により、総括製造販売責任者による監督等が十分に行わ
れている場合、必ずしも定期的な三役会議の開催は必要ない。
品質保証責任者及び安全管理責任者からの必要な報告が総括製造販売責任者
に適宜かつ的確に報告され、また、総括製造販売責任者による監督が円滑に行
われていることが重要である。

具体的な対応として人事発令及び社内公示が挙げられているが、三役の氏名、役割及び権限を社内のウェブサイト(社員全員がアクセス可能なもの)に掲載することでも良いか。

三役の円滑な業務実施には、製造販売業者(責任役員)が社員へ「積極的に」周知することが重要と考える。このため、社員全員がアクセス可能なウェブサイト上に三役の情報を単に掲載するだけでなく、積極的な周知方法も検討いただきたい。
なお、人事発令及び社内公示により周知を行う場合にあたっては、新規採用や人事異動による人員の入れ替わりなどを考慮し、定期的・継続的な周知の方法も併せて検討することが望ましい。

既に社内全体として内部通報制度が整備されている場合、改めて品質保証部門又は安全管理統括部門が内部通報制度を整備する必要があるか。

改めて整備する必要はない。なお、内部通報担当部門は、品質保証部門及び安全管理統括部門等と適切に連携することが必要である。

コンプライアンス(法令遵守)研修が社内全般の教育訓練として実施されている場合、当該教育訓練は、GQP又はGVP上の教育訓練として位置づける必要があるか。

個人情報の漏洩といった一般的な法令遵守が中心であって、品質管理業務及び製造販売後安全管理業務に係る法令遵守に関する内容が含まれない場合は、必ずしもGQP又はGVP上の教育訓練として位置づける必要はない。
ただし、GQP又はGVP上の教育訓練の一部としてコンプライアンス(法令遵守)研修を位置づけている場合は、計画、実施及びそれらの記録の保管等、所要の対応が必要となる。
なお、品質管理や安全確保の観点から事業者の信頼を失墜させる事案が散見されていることを踏まえ、責任役員が先陣を切って法令遵守を社内に訴え教育訓練を行うことが重要である。

【GQP】製造販売業者及び製造業者の法令遵守

引用元Q&A:2021-02-08【事務連絡】「製造販売業者及び製造業者の法令遵守に関するガイドラインに関する質疑応答集(Q&A)」について
本規定及び本ガイドラインにおいても、具体的にどのような法令遵守体制を構築すればよいかは明確ではなく、もっと具体的な基準を教えて欲しい。

法令遵守体制について、「このような体制を構築すれば十分」というテンプレートは存在しません。逆にいえば、提示されたテンプレートに当てはまる体制を取り入れたからといって、製造販売業者等ひいては責任役員が、自社の法令遵守体制をどのように構築すべきかを検討し、必要な措置を講じるという責任を免れるものではありません。
各製造販売業者等が、薬事に関する法令を遵守して業務を行うために、どのような社内体制を構築すべきかについては、各製造販売業者等の業務内容、事業規模、役職員の状況、社内組織の状況等の様々な個別の事情により異なるものです。各製造販売業者等は、自社において法令等の違反が生じるリスクを評価し、そのような違反が生じないためにどのような対策を行うべきかを検討し、不断の改善を行うことが重要です。
本ガイドラインは、各製造販売業者等がそのような検討等を行うに当たっての参考となるよう、本規定の解釈、基本的考え方に加え、検討すべき観点や体制の具体例を示しています。

構築すべき法令遵守体制の具体的な内容は、企業の規模等によって異なり得るという理解でよいでしょうか。

本ガイドライン第1の3「薬機法が求める法令遵守体制」に示しているとおり、具体的取組みについては、製造販売業者等の業態や規模に応じて実施することを想定しています。

本ガイドライン第2の2(1)②「役職員に対する教育訓練及び評価」に示されている、役職員に対する教育訓練について、「法令等や社内規程の内容や適用等について役職員が相談できる部署・窓口を設置すること」が考えられるとあるが、研修等の受講を適切に行っていれば、役職員が相談できる部署・窓口を設置しなくても、教育訓練として問題はないか。
また、当該部署・窓口を設置する場合、業態や規模に応じて、部署レベルではなく担当者レベルでも問題はないか。(P.4)

役職員が法令等及び社内規程の内容を理解し、これを遵守して業務を行うことができるためには、研修等の教育訓練を十分行うことが重要です。もっとも、業務における具体的な場面において、法令等及び社内規程を実際に適用し、適否を判断することは、単に法令等及び社内規程の内容を知っているだけでは困難な場合も少なくありません。そのような場合に、役職員が法令等及び社内規程を遵守して業務を行うことを確保するための体制として、本ガイドラインでは、法令等及び社内規程の適用等について役職員が相談できる部署・窓口を設置することを例示するものです。
そのような部署・窓口を設置する場合は、各製造販売業者等の業務内容、規模等を踏まえ、役職員が相談しやすく、適切な相談対応ができる部署・窓口となるよう、社内の組織上の位置付け等を検討することが重要です。

本ガイドライン第2の2(1)③「業務記録の作成、管理及び保存」について、どのような業務記録を作成していれば問題ないでしょうか。また、具体的には、どの範囲までの文書を、どの程度の期間、管理・保存しなければいけないのでしょうか。(P.4)

業務記録を適時かつ適切に作成、管理及び保存することは、①役職員が、教育訓練を通じて周知徹底された法令等及び社内規程を遵守して業務を行っているかどうかを、製造販売業者等としてモニタリングするために有効な社内資料であり、また、②法令等の違反や違反のおそれがある場合に、製造販売業者等において、速やかな事実関係の調査を行うことが可能となるため、違反行為の是正、原因分析、再発防止等の必要な措置を講じるに当たって、有効な社内資料として機能します。
そのため、いかなる業務について、どの程度詳細な業務記録を作成すべきか、また、業務記録の保存期間は、上記の業務記録の意義に鑑み、対象となる業務の重要性や、法令等の違反が生じるリスクに応じて、各製造販売業者等において検討し、文書管理に関する社内規程を定める必要があります。
なお、法令により保存期間が定められている文書の保存期間については、当該法令に従う必要があります。

業務記録の管理及び保存について、電子的な方法によるものも含まれるという理解で問題ないでしょうか。(P.4)

上記A2-5で記載した文書の管理及び保存の必要性の趣旨に鑑み、電子的な方法による文書管理も含めて、適時かつ正確な業務記録の作成、管理及び保存を行う観点から、各製造販売業者等において、適切な文書管理の方法を検討することが重要です。
なお、電子的な方法による場合、特に情報セキュリティの観点からも適切な管理に努めてください。

本ガイドライン第2の2(2)「役職員の業務の監督に係る体制」に「役職員が法令等及び社内規程を遵守して意思決定及び業務遂行を行っているかどうかを確認し」とあるが、確認する事項のうち、手順書等の改訂や逸脱事項の処理、製造及び品質管理の記録などに関しては、原則として、薬事に関する法律に抵触するもの及び製造販売承認事項と異なるものについては責任役員まで報告・確認を要するが、それ以外の改訂や、正常に製造された場合の製造記録、品質管理記録について、全て報告・確認する必要はないという理解でよいか。(P.4)

責任役員が、法令遵守の観点から、役職員による業務の状況を確認する必要があるのは、法令違反又はそのおそれがある場合に製造販売業者等として行うべき措置を検討することや、より実効的な法令遵守体制の構築及び運用について検討することが求められるためです。そのため、一般的には、正常に製造された場合の製造記録や品質管理記録を、責任役員が全て確認する必要があるとは考えられません。

本ガイドライン第2の2(2)「役職員の業務の監督に係る体制」に「役職員の業務をモニタリングする体制の構築」とあるが、従業員のモニタリングは可能であっても、役員のモニタリングは困難ではないか。(P.4~5)

製造販売業者等が、従業員だけでなく責任役員の業務も監督しなければならないことは、本規定において法律上定められている事項です(法第 18 条の2第1項第2号、同条第3項第2号、法第 23 条の2の 15 の2第1項第2号、同条第3項第2号、法第 23 条の 35 の2第1項第2号、同条第3項第2号)。責任役員は、自ら、製造販売業者等の法令遵守の徹底に向けて主導的な役割を果たすべきですが、責任役員による意思決定や業務遂行が法令等及び社内規程を遵守して行われることを確保するためには、責任役員に対しても監視やモニタリングを行う仕組みが機能していることが重要です。
責任役員の業務に対する監視やモニタリングは、取締役会及び他の取締役による監督のほか、監査役による監査等(製造販売業者等が株式会社の場合)を含め、実効的な責任役員の業務の監督に関する体制について、各製造販売業者等において検討する必要があります。

本ガイドライン第2の2(2)「役職員の業務の監督に係る体制」に「業務を行う部門から独立した内部監査部門」とあるが、業態や規模に応じて、内部監査部門による内部監査ではなく、役職員による自己点検の結果を責任役員に報告することで、当該体制を満たしているものと考えてもよいか。(P.5)
また、多国籍企業の場合、海外にしか内部監査部門がない場合もあるが、日本の法令や制度を理解し、それに基づいて監査する限りは、海外の内部監査部門による内部監査を行うことでも問題ないか。(P.5)

役職員の業務の監督に係る体制としてどのような体制を構築する必要があるかについては、各製造販売業者等において、事業規模、業務内容、法令等の違反が生じるリスク等を踏まえ、実効的な監督体制のあり方を検討する必要があります。
役職員の業務のモニタリングを、業務を行う部門の利害に捉われずに、客観的な立場から実施する観点からは、業務を行う部門から独立した部門による監査を行うことが有用と考えられることから、本ガイドラインでは、独立した内部監査部門による内部監査の実施を、製造販売業者等の監督体制として例示したものです。
製造販売業者等の製造管理・品質管理・製造販売後安全管理に関する業務については、GQP 省令等に基づき、自己点検を行うことが求められているため、その結果を活用することも含め、監督体制のあり方を検討する必要があります。
また、グループ会社(外国企業を含みます。)における内部監査機能を活用することにより、実効的な内部監査が可能であると製造販売業者等として判断できる場合に、当該機能を活用することは、差し支えありません。

本ガイドライン第2の2(3)「その他の体制」において、「コンプライアンス担当役員」を指名することが有用とありますが、その指名することの意義や位置付けを明確にして欲しい。(P.5)

法令等の遵守(コンプライアンス)を担当する役員を置くことは、製造販売業者等において、各部門や部署の担当分野に捉われない全社的な法令遵守のための取組みを積極的に行うことや、製造販売業者等として法令遵守を重視する姿勢を役職員に示す等の観点から、有用な措置と考えられるため、本ガイドラインでは、法令遵守のために推奨される事項として記載しています。
製造販売業者等においてコンプライアンスを担当する役員を置く場合に、その担当する範囲に、薬事に関する法令の遵守に係る事項が含まれるときは、当該コンプライアンス担当役員は、薬機法上、責任役員に位置付けられます。

本ガイドライン第2の2(3)「その他の体制」において、「各部署にコンプライアンス担当者を置くことが望ましい」との記載について、ここでいう各部署とは品質保証部門や安全管理統括部門を指すとの理解でよいか。(P.5)

本規定に基づき、製造販売業者等は、製造管理・品質管理・製造販売後安全管理に係る業務に限らず、その他の製造販売又は製造に関する業務を含め、薬事に関する法令を遵守して業務が行われることを確保するための体制を構築することが求められます。
したがって、製造販売業者等において、コンプライアンス担当者を置くかどうかを検討する対象となる部署は、品質保証部門や安全管理統括部門に限定されるものではありません。

本ガイドライン第2の2(3)「その他の体制」において、「コンプライアンス統括部署を設置することも有用である」とあるが、コンプライアンス統括部署を設置する場合、同部署と各部署のコンプライアンス担当者との関係としてはどのようなものが期待されているのか。(P.5)

コンプライアンス統括部署を設置した上で各部署にもコンプライアンス担当者を置く場合、製造販売業者等の全社的な法令遵守のための取組みを行うコンプライアンス統括部署に対し、各部署のコンプライアンス担当者は、担当部署において、業務の特殊性や専門性を踏まえた法令遵守のための取組みを行うことが一案として考えられます。その場合、全社で統一的に対応すべき事項についてはコンプライアンス統括部署が、各部署に特有の事項については各部署のコンプライアンス担当者が主導して取組みを行うなどの役割分担が考えられます。

本ガイドライン第2の3「総括製造販売責任者等が有する権限の明確化」において、明らかにすべき総括製造販売責任者等が有する権限の範囲、またその周知の方法について、より具体的に示して欲しい。(P.5~6)

製造販売業者は総括製造販売責任者について、製造業者は製造管理者又は責任技術者について、その有する権限の範囲を社内で明確にすることが、本規定において法律上求められています(法第 18 条の2第1項第1号、同条第3項第1号、法第 23 条の2の 15 の2第1項第1号、同条第3項第1号、法第 23 条の 35 の2第1項第1号、同条第3項第1号)。これは、本ガイドライン第1の2にあるように、製造販売業者等において、総括製造販売責任者等と役員のそれぞれが負うべき責務や相互の関係が明確でないために、法令遵守のための改善サイクルが機能しにくくなっているという課題に対応するため、総括製造販売責任者等の権限の範囲を社内で明確にすることを求めるものです。
その上で、総括製造販売責任者等について明らかにすべき権限の範囲は、GQP 省令等において総括製造販売責任者等が行うものとされている事項をはじめとして、製造販売業者等の法令遵守の観点から総括製造販売責任者等が担うことが適切と考える事項は何かについて、各製造販売業者等において検討すべきです。その際、本ガイドライン第2の3に示した、総括製造販売責任者等に付与するかどうかを検討すべき権限の例が参考となります。
また、総括製造販売責任者等の権限の範囲を明らかにし、社内で周知する必要があるのは、総括製造販売責任者等の業務が、製造管理・品質管理・製造販売後安全管理に関する業務に従事する者の理解の下で、円滑かつ実効的に行われるようにするためです。その趣旨を踏まえ、総括製造販売責任者等の権限の範囲が、製造管理・品質管理・製造販売後安全管理に関する業務に従事する者に明らかとなるよう、明確化及び周知のあり方を検討してください。

薬機法を中心とした薬事に関する法令に規定された業務に関わる役員は、全て本ガイドラインでいう責任役員であるとの理解でよいか。(P.8)

製造販売業者等において、各役員が分掌する業務の範囲を決定した結果、その分掌する業務の範囲に、薬事に関する法令に関する業務(薬事に関する法令を遵守して行わなければならない業務)を含む役員は、薬機法上の責任役員に該当します。
薬事に関する法令とは、薬機法、麻薬及び向精神薬取締法(昭和 28 年法律第 14号)、毒物及び劇物取締法(昭和 25 年法律第 303 号)並びに医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令(昭和 36 年政令第 11 号)第1条の3各号に規定する薬事に関する法令をいいます。また、会社を代表する役員は、当然に責任役員に該当します。
なお、別途「『薬事に関する業務に責任を有する役員』の定義等について」(令和3年1月 29 日付け薬生総発 0129 第1号・薬生薬審発 0129 第3号・薬生機審発0129 第1号・薬生安発 0129 第2号・薬生監麻発 0129 第5号厚生労働省医薬・生活衛生局総務課長、医薬品審査管理課長、医療機器審査管理課長、医薬安全対策課長及び監視指導・麻薬対策課課長連名通知)を発出していますので、当該通知の内容についても参照ください。

改正薬機法の施行(令和3年8月1日)前における「業務を行う役員」と責任役員(薬事に関する業務に責任を有する役員)はどのように異なるか。(P.8)

株式会社にあっては、「業務を行う役員」の範囲は、「会社を代表する取締役及び薬機法の許可に係る業務を担当する取締役」とされていたのに対し、責任役員の範囲は、「会社を代表する取締役及び薬事に関する法令に関する業務を担当する取締役」とされています。
責任役員は、薬事に関する法令の遵守に責任を有する者であるため、「薬機法の許可に係る業務を担当する」かどうかではなく、「薬事に関する法令に関する業務を担当する」かどうかにより、その該当性が判断されることになります。「薬事に関する法令に関する業務」とは、医薬品等に係る申請・届出、製造販売、製造管理・品質管理・製造販売後安全管理及び広告等、薬機法の規制対象となる事項に係る業務並びにその他の薬事に関する法令の規制対象となる事項に係る業務をいいます。

責任役員は社内において選任又は指名の手続きをとらなければならないのでしょうか。(P.8)

責任役員は、各社において、各役員が分掌する業務の範囲を決定した結果、その分掌する業務の範囲に薬事に関する法令に関する業務(薬事に関する法令を遵守して行わなければならない業務)を含む役員(会社を代表する役員を含む。)が、責任役員になるものであり、選任や指名を要する性質のものではありません。

本ガイドライン第3の1「責任役員の意義」において、責任役員は「法令違反について責任を負う」とありますが、その法的な意義について教えてください。(P.8)

例えば、株式会社の取締役は、会社に対する善管注意義務(会社法第 330 条、民法第 644 条)に基づき法令を遵守する義務を負うと考えられており、取締役が法令違反をし、他の取締役に対する監視義務を怠り又は内部統制システムの構築を怠る等により会社に損害が生じた場合は、任務懈怠責任(会社法第 423 条)等の法的責任を負い得る立場にあります。このように、責任役員は、製造販売業者等に薬事に関する法令に違反する行為があった場合に、個人として、対外的に責任を負い得る立場にあるというのが、本ガイドライン第3の1「責任役員の意義」において「法令違反について責任を負う」としていることの意味するところです。

製造販売業者と製造業者を同一法人が持つ場合、製造販売業者・製造業者両方を管理監督する責任役員として、1名設置することでよいか。(P.8)

同一法人が製造販売業許可及び製造業許可を受けている場合に、ある役員が、製造販売業者による医薬品等の製造販売に関する業務のうち、薬事に関する法令に関する業務を担当するのであれば、当該役員は、当該製造販売業者の責任役員に該当します。
また、当該役員が、製造業者による医薬品等の製造に関する業務のうち、薬事に関する法令に関する業務についても担当するのであれば、当該役員は、当該製造業者の責任役員にも該当します。
なお、責任役員の人数は、製造販売業者等において各役員が分掌する業務の範囲をどのように定めるかにより決まるものであり(上記A3-3参照)、人数に関する規制はありません。

責任役員は、薬剤師等の特段の要件は設けられていないという理解でよいか。また、社外取締役は責任役員になり得るでしょうか。(P.8)

責任役員の資格要件は特段定められていません。但し、欠格事由が薬機法において定められていますのでご留意ください(薬機法第5条第3号に定める欠格事由が、製造販売業者等の許可等について準用されています)。

執行役員や社外取締役は責任役員になり得るでしょうか。(P.8)

株式会社の場合、取締役ではない執行役員は責任役員に該当しません。また、社外取締役は、業務を執行する者ではないため、責任役員に該当しません。

責任役員の範囲に関し、「薬事に関する法令に関する業務」として「医薬品の承認申請」が挙げられているが、承認申請の内容は高度化・専門化しており、開発担当取締役といえどもその詳細を完全に理解・管理することは困難ではないか。(P.8)

責任役員には、その分掌する業務の詳細を全て把握することが求められているのではなく、その分掌する業務が薬事に関する法令を遵守して適正に行われるような体制を構築し、運用することが求められています。
なお、医薬品の承認申請に関する業務について薬事に関する法令の違反があった場合に、内容が高度で専門的であるために業務の詳細を把握していないことは、責任役員が当該法令違反に関する責任を免れる理由とはなりません。

総括製造販売責任者等が取締役でもある場合、責任役員と総括製造販売責任者等を兼務することはできるか。(P.8)

総括製造販売責任者等が取締役である場合は、当該役員は、薬事に関する法令である薬機法並びに GQP 省令及び GVP 省令に関する業務を担当する取締役ですので、当該役員は責任役員にも該当することとなります。

GMP 省令に基づき製造業者に求められる事項について、責任役員はどのような責務を負うこととなりますか。(P.8)

製造業者における責任役員は、GMP 省令において製造業者が行わなければならないとされている事項が適正に行われるように、必要な体制を構築し、運用することが求められます。

本ガイドライン第4の1「総括製造販売責任者等の選任」において、総括製造販売責任者等の選任に当たって、その業務を行うことができる知識、経験、理解力及び判断力を有する者かどうかの「客観的な判断」とはどのようなものを想定しているのでしょうか。(P.9)

製造販売業者等が、総括製造販売責任者等を選任した理由を合理的に説明できることが重要です。例えば、社内において、総括製造販売責任者等を選任するに当たっての客観的な基準を定めている場合に、当該基準を満たす者を選任していることは、合理的な理由による選任であると考えられます。

本ガイドライン第4の1「総括製造販売責任者等の選任」における総括製造販売責任者等の「職務上の位置付け」とは、具体的にどのような職位であればよいでしょうか。総括製造販売責任者等の職位を上位の役職にする必要があるという意味でしょうか。(P.9)

本ガイドライン第4の1「総括製造販売責任者等の選任」において、総括製造販売責任者等の職務上の位置付けについて十分考慮することとしているのは、総括製造販売責任者等が製造販売業者等ひいては責任役員に対して忌憚のない意見を述べることができる状況を、製造販売業者等として確保することが重要であるという趣旨です。
具体的にどのような職位にあることが望ましいかについては、各製造販売業者等の社内組織や人事上の事情等に応じて異なりますので、上記趣旨を踏まえ各製造販売業者等において検討されるべきものです。

【GQP】GQP事例集2005

2005-03-17【事務連絡】GQP事例集(2005年3月版)について
第4号の「その他品質管理業務に関係する部門」とは、どのような部門が想定されるか。

品質管理業務は「品質保証部門」だけで行うものでなく、製造販売業におけるすべての品質管理に関連する業務を含むものである。例えば購買、設計、品質等に関する情報及び品質不良等の処理、回収処理その他製品の品質の管理に必要な業務を行う部門を指す。

第3項の品質保証責任者は複数おいてよいか。

個々の業務についてそれぞれの業務に責任を持ったあらかじめ指定した責任者を複数おくことはでき、また、必要であれば品質保証責任者の副責任者をおくことができるが、品質管理業務を統括するためには、品質保証責任者は1人であることが望ましい。

第3項第2号に品質保証責任者の要件として「品質管理業務その他これに類する業務に3年以上従事した者であること。」とあるが、「その他これに類する業務」とはどのような者が考えられるのか。

次に掲げる責任者及び業務に従事した者等が該当する。ア 総括製造販売責任者、イ製造管理者、ウ 輸入管理者、エ 品質管理責任者、オ 製造管理責任者、カ その他製造業の製造管理又は品質管理に係る業務に従事した者等。(H16 薬食発第 0922001 号)

第3項第2号に「これに類する業務に3年以上従事した者であること。」とあるが、「3年以上従事した」とはひとつの業務を示しているのか、類似したものの合計の従事経験を示しているのか。またその経験は自社でなければいけないのか。

「3年以上」とは、自社、他社を問わず該当する業務の合計年数でよい。(H16 薬食発第 0922001 号)

各製造販売業において、総括製造販売責任者と製造業の製造管理者又は責任技術者の兼務は何処まで可能か。

6年7月9日付薬食発第0709004号医薬食品局長通知)の記、第26の要求事項を満たしている場合については、次においても認められるものであること。
ア 第2種医薬品製造販売業、医薬部外品製造販売業及び第2種医療機器製造販売業の総括製造販売責任者と製造業の製造管理者又は責任技術者は、同一所在地に勤務するものであって、それぞれの業務に支障を来さない等、兼務することに合理性がある範囲において可能であること。
イ 旧法下の輸入販売業者の営業所に保管庫や作業室を有しておらず、新法下において当該営業所を製造販売業の主たる事務所とし、他所において包装等区分の製造業許可を取得する場合に限り、それぞれの業務に支障を来さない等、兼務することに合理性がある場合には、総括製造販売責任者が、その主たる業務を行う場所とは離れた場所にある同一法人の包装等区分の製造業(専ら当該法人の製品のみを取り扱う場合に限る。)の製造管理者又は責任技術者を兼務することは可能であること。

一の法人の同一の所在地において、複数の種類の製造販売業を併せて行う場合、異なる種類の製造販売業間において、総括製造販売責任者同士、安全管理責任者同士あるいは品質保証責任者同士の兼務が可能か。

それぞれの業務に支障を来さない等、兼務することに合理性がある範囲において可能である。ただし、異なる責任者間の兼務は、最上位の許可の種類において兼務が認められる範囲を超えるものではないこと。(H16 薬食発第 0709004 号)

同一場所に同一法人の、製造販売業及び製造業を併せて行う場合、製造販売業の品質保証部門と製造業の品質部門の職員が兼務することは可能か。

GQP省令とGMP省令で求められている製造販売業及び製造業がそれぞれの立場で行う業務が、手順書等に明確に規定されており、適切に実施できると認められる場合は差し支えない。

第3項第3号の品質保証責任者の要件としての「品質管理業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力を有する者であること」の判断基準はなにか。

その職歴、経験年数、教育訓練状況、学歴等を総合的に考慮したうえで、製造販売業者が責任をもって任せることのできる者を指定すること。(H16 薬食発第 0922001 号)

同一場所に同一法人が複数の製造販売業許可を有する場合、「品質保証部門」をそれぞれ設けなければならないか。

それぞれの製造販売業の許可要件であるGQP省令の要求事項が満たされれば、必ずしもそれぞれ設ける必要はない。

品質保証責任者の資格要件の経験3年に加算できる業務として、治験薬の品質管理業務を含めてよいか。

製造業の製造管理又は品質管理に係る業務であれば差し支えない。

同一場所に同一法人の製造販売業と製造業がある場合、製造販売業の品質標準書と製造業の製品標準書を共通に作成して保管することは可能か。

製造販売業者としてGQP省令の要求事項を満たし、かつ製造業者としてGMP省令の要求事項を満たす場合であって、それぞれを文書化する際に共通の部分については他方の当該部分を引用することは可能である。

品質標準書に記載する内容が同じと思われる製品群の場合でも、品目ごとに品質標準書を作成する必要があるか。

品質標準書は、基本的に品目ごとに作成する必要がある。ただし、個々の品目ごとの規定内容が適切かつ明確に識別できることを担保したうえで、共通部分について、例えば別冊にして記載することは可能である。

品質標準書へ記載する「その他品質に係る必要な事項」とはどのようなものを意味するのか。

例えば、GMP省令で求める製品標準書の内容に製造業者等との取決め内容を反映させたものであること。なお、当該品目に関連する製造所(試験検査機関、設計管理を行う施設を含む。)を管理監督する観点から、それらの製品標準書等との間で内容の整合を図ること。ただし、製造方法や製造手順等においては、必ずしも製品標準書ほどの詳細な内容を求めているものではなく、当該製造所を管理監督する際に必要な情報が含まれていればよい。(H16 薬食発第0922001 号参照)具体的には、委託先と委託の範囲、出荷可否決定に関する手順等、市場への出荷可否決定のための規格、製造フロー、重要管理項目と管理規格、変更・改訂履歴等品質に係わる必要な事項等が考えられる。

第1項第9号に「その他の品質管理業務に関係する部門又は責任者との相互連携に関する手順」とあるが、どのようなことを記載しなければならないのか。

相互の業務分担、連絡責任者、連絡方法等の必要事項が含まれるものであること。(H16 薬食発第 0922001 号)

第1項第10号の「その他品質管理業務を適正かつ円滑に実施するために必要な手順」とは具体的にどのような手順が想定されるか。

例えば、製造所におけるGMP適合状況の実地確認を外部委託する場合の手順など、第1号から第9号に掲げる手順とは別に設定されるべき手順を想定している。(H16 薬食発第0922001 号)

製造業者等と取決めを行わなければならないとあるが、GQP省令の要件としては、市場へ出荷されるもの(いわゆる最終製品)を製造する業者との取決めを求めているのか。また、製造業者等の等には、原薬の製造及び保管業者を含むすべての製造業者も含むのか。

取決めを実施する製造業者等とは、最終製品を製造する製造業者だけではなく、製造業者、外国製造業者、試験検査業務を行う者、設計管理を行う施設(医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(平成16年厚生労働省令第169号)第4条第1項の規定に基づく設計管理医療機器に限る。)等製造販売承認書の製造方法欄に記載された者と取決めを行うことを許可要件として求めている。その他の者との取決めの有無については、品質管理のために管理監督を行う必要性を考慮したうえで、製造販売業者として適切に判断すること。

原薬の製造業者が、小分けもしくは最終精製のみを行っている業者の場合、その前の工程を行う原料の製造業者とも取決めを行う必要があるか。

当該製品に係る製造販売承認事項としてその製造所が記載されていれば、製造販売業者は取決めを行う必要がある。製造販売承認事項とされていない製造所にあっては、製造販売業者が品質管理のために管理監督を行う必要性を考慮したうえで、取決めの有無を適切に判断すること。

一の製品の製造が、同一法人の複数の製造所(例えば、原薬工程・製剤工程・包装工程)で行われる場合、個々の製造所単位で取決めを行わず、当該製造業の法人と一括して取決めを行うことは可能か。

個々の製造所と取決めを行うことが基本である。ただし取決め事項を文書化するうえで、製造業者で共通する事項については、当該事項が適用される製造所を明記するなどにより、製造販売業者と当該製造所との権利・義務関係に支障を来さない適切な方法で一括して取決めることは可能である。

製造販売業者と製造業者が同一法人の場合の取決めは、契約書や取決め書等の形態を取らなくても、社内規定である手順書等に明記して管理することでもよいか。

同一法人である場合においては、当該法人としての管理規定において、製造販売業者と製造業者の関係が適切に規定されていれば、契約書や取決め書等の取決めの形態にこだわるものではない。(H16 薬食発第 0922001 号)

外国製造業者で製造される製品に使用される原薬について、製造販売業者がこの原薬メーカー(外国)と直接GQPの取決めを結ばなければならないか。

原薬メーカー(外国)との取決めは必要。取決めは製造販売業者と製造業者等との二者間において個々に行うことを基本とするが、各製造業者間において取り決められている内容に製造販売業者を含む三者により取り決めを行うことも可能である。また、当面の間は、旧法の輸入販売業の許可要件である外国製造業者との取決めの内容を活用して、製造販売業者が直接外国製造業者と取り決めるべき内容も含めた形式で、製造業の許可を取得した旧法の輸入販売業者と取り決めるなど、製造販売業者と当該外国製造業者との権利・義務関係に支障を来さない限りにおいて他の方法によることを否定しない。(H16 薬食発第 0922001 号)

輸入する医薬品の製造業者の本社と製造所が違う国にあり、契約等は本社と実施している。この場合、輸入先の製造業者との取決めは本社と実施すればよいか。

輸入しようとする医薬品の品質及び安全性について、一義的な責任を有する場合には、本社と取決めを行ってもよい。この場合、取決め事項に係る情報の速やかな入手等、円滑な業務の実施に支障のないように取決めを行わなければならない。

第4号の「当該製品の運搬及び受渡し時における品質管理の方法」とは具体的にどのような事項を指すのか。

運搬時及び保管時における品質管理の方法としては、その条件及びそれらの表示確認等、受渡し時における外装の汚染及び破損の有無、温度管理の必要な製品については輸送・保管時の温度記録の確認等が考えられる。

第5号に係る製造業者等との連絡についての方法とは何か。

製造業者等との取決め事項においては、電話、FAX、E-mail 等の手段及びそれらの番号又はアドレスを取り決めておくこと。なお、責任者が不在等の場合であっても、連絡が速やかにとれるよう、その対処方法についても十分留意する必要がある。

第6号ロに「その他当該製品の品質等に関する情報」とあるが、「品質等」とはどのようなことを想定しているのか。

品質に関する情報の疑い又は恐れがある情報も含まれる。また、製造所において逸脱管理(医療機器、体外診断用医薬品においては不適合製品の特別採用等)を実施した内容も含まれる。(H16 薬食発第 0922001 号)

第7号の「その他必要な事項」とは、どのようなことか。

例えば、ロット参考品の保管に関する事項等である。(H16 薬食発第 0922001 号)

外国製造品の国内における試験検査業務について、製造販売業者が最終製品(完成品)を輸入して、試験検査のみを国内で実施するために製品を保管し、製造業許可を有する製造業者に試験検査を依頼し、その製造業者に製造業としての出荷可否決定を依頼することができるのか。

できない。製造業は試験検査を依頼されただけであり、当該製品の製造業としての業務を実施しているとは認められないことから、製品の保管を行わず、試験検査業務を行うだけで製造業としての出荷可否決定はできない。また、この場合、国内の製造業者による製造所からの出荷可否決定が済んでいないため、製造販売業で保管することもできない。

最終製品(完成品)を輸入して、試験検査のみを国内で実施する場合、製造業許可を有する製造所に製品を保管し、外部の試験検査機関に試験検査を依頼し、その結果をもって、当該製造業に市場への出荷可否決定を依頼することができるのか。

保管を製造業で行う場合は、製造業者が、試験の結果を受けて製造所からの出荷可否決定を行い、さらに市場への出荷可否の決定業務も製造販売業者から委託されている場合においては可能である。ただし、その場合、単なる保管のための製造業としてではなく製造業としてGMP管理ができる組織と管理体制が必要である。

製造販売業者が他法人の製造業に製造業務を委託し、最終製品の試験を製造販売業と同一法人の製造業に試験検査業務だけを実施させる場合、試験検査だけを実施した製造業者に市場への出荷可否決定を行わせることはできるか。

製造販売業と同一法人といえども、当該製品の保管等の製造業務を行わず、試験検査のみを実施した製造業者に市場への出荷判可否決定を行わせることはできない。

製造販売業者が他法人の製造業に製造業務を委託し、最終製品の形態まで製造をした後に、製造販売業者と同一法人の製造業者の製造所に製品を移動し、製品の保管と試験を実施した後、同製造所からの出荷可否決定を行った場合において、市場への出荷可否決定を行うことができるか。

製造業者が保管と試験を実施してGMP上の出荷可否決定を行う場合は、当該製造業者に市場への出荷可否決定を行わせることができる。ただし、単なる保管のための製造業としてではなく製造業としてGMP管理ができる組織と管理体制が必要である。

市場に対する最終責任者である総括製造販売責任者が、自ら当該製品のロットごとの市場への出荷可否決定をすることはできないのか。

総括製造販売責任者が品質保証責任者を兼務している場合や「品質保証部門のあらかじめ指定した者」になりうるのであれば、市場への出荷可否決定を行うことは可能である。

市場への出荷可否の決定業務を製造業者に行わせる場合、製造管理者又は責任技術者が行う必要があるのか。

市場への出荷可否決定を当該製品の製造業者に行わせる場合は、当該業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力を有する者で、品質保証責任者と同等の要件を満たす者でなければならない。

当該製品の製造所のあらかじめ指定した者に、市場への出荷可否決定を行わせる場合に、同じ者がGMPでいう製造所からの出荷決定を行うことも可能か。

GQP省令、GMP省令各々の要求事項を満たすのであれば、同一の者が実施することも可能である。

市場への出荷可否決定を、当該製品の製造業者に行わせた後、製造販売業の事務所の所在地の倉庫等で保管する場合、当該倉庫から、卸売一般販売業等の販売業への出荷に際しては、改めて市場出荷決定は必要か。

市場への出荷可否決定が適切に実施された製品については、当該倉庫から卸売一般販売業者等の販売業へ出荷する際にあらためてGQP省令に基づく市場への出荷可否決定を行う必要はない。

製造業者に市場への出荷可否決定を行わせる場合、国内と国外での取扱いは同じと考えてよいか。

同じではない。ここで言う「製造業者」とは、国内の製造業者を示している。市場への出荷可否の決定業務は、製造販売業者または製造販売業者から委託を受けた国内の製造業者が行わなければならない。

第2項の「その結果及び出荷先等市場への出荷に関する記録」とはどのようなものをいうのか。

医薬品の出納記録(販売名、ロット番号・出納数量・出荷先等)、製造管理及び品質管理の結果の評価に関する記録、第6項の規定に基づき提供された市場への出荷の可否の決定に影響のある、品質、有効性及び安全性に関する情報の評価に係る記録、市場への出荷の可否の決定に関する記録(販売名・ロット番号・決定者・決定日等)が考えられる。(H16 薬食発第0922001 号)

第2項において「出荷先等市場への出荷に関する記録」とあるが、出納に関する記録は出荷可否決定を行うところで作成するのか。

流通部門の者等、市場への出荷可否決定を行う部門以外の者が、出納記録の実務を行うこととしても差し支えない。なお、作成された記録については品質保証部門のあらかじめ指定した者又は当該製品の製造業者が確認し、品質保証責任者に文書により報告すること。

当該製品の製造業者に市場への出荷の可否の決定を行わせる場合、市場への出荷の可否の結果等の記録(特に出荷先等市場への出荷の記録:いわゆる出納記録)は、当該製品の製造業者に作成させ、品質保証責任者又はあらかじめ指定した者が定期的に確認することでよいか。

出荷の可否の結果等の記録(特に出納記録)は、品質保証責任者に文書で報告することになっている。当該業務が適切に実施されているのであれば必ずしも出荷の都度報告する必要はない。なお、定期的に確認を受けるのではなく適切に報告する必要がある。

市場への出荷の可否決定を行うことができる製造業者とは、GQP省令の施行通知(H16 薬食発第 0922001 号)7.(3)において、「製造に係る出荷の決定がすべて終了した医薬品を取り扱う製造業者であること。」とあるが、製造業者が製造所Aにおいて製品の製造を完了した後に、製造所Aからの出荷可否の決定前に同一法人の包装等区分の製造所Bに製品を移動し、製造業者が製造所からの出荷可否の決定及び市場への出荷可否の決定を行うことは可能か。

設問は、従来の分置倉庫を想定したものであり、このような場合、製造所から専ら同一製造業者等の原料、資材又は製品の保管のみを行う包装等区分製造所へ出庫する場合は、旧法下における製造所の分置倉庫の取扱いと同様に、試験検査結果が判明する(出荷の可否の決定)前に出庫することができる。また、この場合の製造所からの出荷の可否の決定は、包装等区分製造所における出荷の可否の決定の際に当該2製造所を包括して評価することになる。製造販売業者から委託されている場合には、製造業者において市場への出荷可否決定を行うことができる。

品質保証責任者以外の者が市場への出荷の可否の決定を行う場合の品質保証責任者に対する文書による報告は、一定期間分をまとめて報告してもよいか。

第4項の報告は、品質保証責任者へ出荷可否決定に係る情報を集約し、管理させることを確保することを趣旨としたものであり、当該業務が適切に実施されているのであれば、必ずしも市場への出荷の可否の決定ごとに報告することまでは必要ない。(H16 薬食発第 0922001 号)

第6項に「適正かつ円滑に市場への出荷の可否の決定を行うために必要な当該医薬品に係る品質、有効性及び安全性に関する情報を適正に提供しなければならない。」とあるが、それらの情報は出荷可否決定の都度提供するのか。

品質、有効性、安全性等に関する情報は、発生した場合すみやかに報告を行うことが重要である。このような情報は、定期的に発生するものではない。少なくとも、出荷可否決定時には出荷可否決定に影響を及ぼす様な品質情報や安全管理情報がないことの確認をすることは必要である。

市場への出荷の可否の決定に影響のある品質、有効性及び安全性に関する情報が入手されていないことを確認した記録とはどのような記録を求めているのか。

市場への出荷可否決定の時に、当該情報がなかったことの適切な記録があれば書式は問わない。

MRA(相互承認協定)締結国のデータがあれば、製造販売業でそのデータと輸送における品質保証を確認することで市場への出荷可否決定を行うことは可能か。

国内の製造業者を介さずに製造販売業者だけでMRA締結国の試験検査データを利用し市場出荷可否決定をすることはできない。医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(平成16年厚生労働省令第179号)第11条第2項の規定によりMRA締結国の試験データを利用することは可能であるが、国内の製造業者が必要な試験を追加して実施し、製造業として出荷可否の決定を行うことが必要である。なお、その結果を受けて市場への出荷可否決定を行うことは可能である。

第2項の「品質不良」とはどのようなものが想定されるか。

製造販売承認書に記載された内容その他所要の品質に適合していないことをいうものであること。(H16 薬食発第 0922001 号)

回収品の保管場所は、製造販売業者が自ら保管しない場合は、当該製造業等で保管することは可能か。

製造販売業者として回収した製品を、製造販売業者の指示により、製造業や販売業の倉庫に適切に保管することは可能である。

自己点検とは自部署の者が点検することを指すのか、或いは他部署の者による点検を指すのか。

原則として、自己点検を行う者自ら従事している業務に係る点検に充てるべきではないと考えられる。(H16 薬食発第 0922001 号)

製造販売業が、製造所からの出荷可否決定をすべて終え、市場への出荷可否決定を行う前の製品を保管する場合は、製造販売業の許可を取得した事務所でなくてはいけないのか。また、当該事務所から離れた場所で保管することは可能か。

製造販売業の許可を取得した事務所の所在地以外の場所で当該医薬品を保管する場合には、別に製造業の許可(「包装等区分」の製造業許可)が必要である。

品質標準書、品質管理業務手順書の保管期間の起点は何処からと考えればよいか。

使用されなくなった日を起点とする。

【GQP】医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施について

2021-07-30【事務連絡】医薬品等の変更計画の確認申請等の取扱いに関する質疑応答集(Q&A)について
変更計画確認申請を円滑に進めるにあたり、留意すべき事項はあるか。

変更計画確認申請に先立ち、事前面談を実施することが望ましい。当該面談を実施する場合には事前面談資料に、変更計画の確認を受けようとする品目の変更計画確認申請の予定時期、適合性確認申請及び一部変更承認申請又は軽微変更届出の予定時期を記載すること。なお、事前面談を実施せずに変更計画確認申請を行う場合、変更計画にそれらの情報を記載すること。

医薬品変更計画確認申請(確認された変更計画の変更を行う場合を含む。)から確認書通知までに、どの程度の期間を要するのか。また、承認申請中の品目について変更計画確認申請を行う場合、既承認品目に係る変更計画確認申請の場合と同様の期間を要するのか。

可能である。

医薬品変更計画確認申請(確認された変更計画の変更を行う場合を含む。)から確認書通知までの

医薬品変更計画確認申請(確認された変更計画の変更を行う場合を含む。)から確認書通知までの期間の中央値については、生物学的製剤基準(平成 16 年厚生労働省告示第 155 号)に収載されているワクチン、血液製剤等の生物学的製剤、遺伝子組換え技術を応用して製造される医薬品、人又は動物の細胞を培養する技術を応用して製造される医薬品その他バイオテクノロジー技術を応用して製造される医薬品及び生物由来製品(法第2条第 10 項に規定する生物由来製品をいう。)たる医薬品については 12 月、その他の医薬品等については6月とするよう努める。
ただし、変更計画の確認を受けようとする品目の承認申請等に係る審査中又は当該申請と同時に変更計画確認申請を行う場合には、承認申請等に係る承認がなされていない段階で変更計画の合意はできないことから、変更計画の確認は当該承認申請等の承認以降になる可能性があること、また、変更計画確認申請から確認を受けるまでの期間は、ここに示す標準的事務処理期間を超える可能性があることに留意すること。確認を受けた変更計画の変更に係る確認申請を行う場合も、同様の取扱いとする。

通知の記の第2に「医薬品等の成分及び分量又は本質(有効成分を除く。)」の変更は変更計画の対象外とあるが、有効成分の規格の変更についても対象外か。

有効成分やその分量あるいはその本質の変更は、最終的な製品の有効性及び安全性に影響を与えると考えられるため、変更計画の対象にならない(改正後薬機則第 68 条の3を参照)。一方で、有効成分に係る規格及び試験方法の変更であって、法第 14 条の7の2第1項第2号及び第3号に当たらない場合は、変更計画の適用範囲に含まれる。

医薬品等変更計画確認申請書等の備考欄に、初回承認取得時からの承認事項の変更の経緯を記載する際、どのように記載すべきか。

変更計画確認申請書、変更計画確認事項変更申請書及び変更計画軽微変更届書、変更計画に従った変更に係る届の備考欄には、以下の申請又は届出に関する変更内容の要約とその年月日を時系列で記載すること。
・ 初回承認取得以降の一部変更承認又は軽微変更届出
・変更計画の変更に係る確認申請又は変更計画の変更に係る届出

通知記の第3 2(2)①に示されている承認申請書新旧対照表案の旧欄については、直近の承認事項変更手続きが軽微変更届出であった場合には、当該軽微変更届出の内容を反映させた記載としてよいか。それとも、それ以前の直近の承認時点での記載とすべきか。

変更計画確認申請と同じ大項目に関する直近の変更手続きが軽微変更届出であった場合は、その届出内容までを反映させて旧欄に記載することでよい。その際、届出事項であることがわかるように下線を引くなどして区別しておくこと。

通知記の第3 2(2)③で求められている軽微変更届出の写しは、変更計画に関連する大項目についての軽微変更届書の写しのみでも良いか。また、これらの軽微変更届出は、同時に提出する承認申請書案及び承認申請書新旧対照表案には、反映させて良いか。

一部変更承認等で軽微変更届出の内容確認が済んでいない軽微変更届出の写しを変更計画確認申請書の添付資料に含める必要があるが、変更計画に関連しない大項目に対する軽微変更届書の写しは不要である。また、関連する軽微変更届出の内容を承認申請書案及び承認申請書新旧対象表案に反映させてよいが、新旧対照表案においては、届出事項であったことがわかるように下線を引くなどして区別しておくこと。

変更計画の変更に際し、変更計画の変更に係る確認申請が必要な事項か、変更計画の軽微な変更に係る届出が必要な事項かを判断する基準はあるか。

承認事項の軽微変更届出に当たるかどうかの判断に準ずるが、想定している事項が、変更計画の変更に係る確認申請と変更計画の変更に係る届出のどちらの手続きが必要か判断に迷う場合は PMDA の簡易相談等を活用すること。

既に確認を受けた変更計画に対して、軽微な変更ではない変更を行う場合は、新たに別の変更計画確認申請を行うことになるのか。既に確認を受けた変更計画との関連はどうなるのか。

変更の程度に応じて、既に確認を受けた変更計画の変更の確認申請又は別の変更計画の確認申請が必要となる。変更計画の変更の確認申請は、新規の変更計画確認申請と同様の手続きが必要であり(添付資料等は異なる)、確認が終了したら、変更計画の変更の確認書が発出される。
なお、すでに確認を受けた変更計画を全面的に変更することが想定される場合は、個別に PMDA に相談すること。

確認を受けた変更計画の変更に係る確認申請及び確認を受けた変更計画の軽微な変更に係る届出を行う場合の、変更の起点及び届出の期限はどうなるのか。

社内文書の変更を変更の起点として適切に対応すること。なお、軽微な変更の場合は、変更の起点から原則として 30 日以内に届け出ること。

変更計画に従った変更を行う届出を行う際、どの段階で変更計画の内容が承認書に反映されるのか。

省令で定める日数が経過した後、変更計画の内容が承認書に反映されたものとして取り扱って差し支えない。

【GQP】医薬品承認書の規格及び試験方法欄の変更

2021-07-30【事務連絡】医薬品等の規格及び試験方法に係る変更等に関する質疑応答集(Q&A)(その2)について
2010-07-26【事務連絡】医薬品等の規格及び試験方法に係る変更等に関する質疑応答集(Q&A)について
(計算式)
規格及び試験方法欄に記載された試験方法の一部である計算式(※)の変更について、軽微変更届出対象事項とできる場合があるか。※例えば、吸光度から目的成分の量を計算する式など

計算式の変更は、一部変更承認申請が必要である。

ただし、以下の条件を満たす場合に限り、軽微変更届出事項として差し支えない。

・製剤の定量法、原薬の定量法で、量(mg,g等)と含量(%)との単位換算のみの変更であること。

(錠剤個数)
規格及び試験方法欄に記載された試験方法の一部である錠剤の定量法において、錠剤の採取個数を変更する場合、軽微変更届出事項としてよいか。

以下の全ての条件を満たす場合、軽微変更届出事項として差し支えない。

・製剤の定量法であること。

・減数した場合であっても、試験に用いる測定サンプルが製造ロットを代表するものであることが保証できること。

・消費者危険がバリデーション時と比較して低下しないこと(例えば、製造と試験法のばらつきや分布の理解に基づき、サンプリング数から消費者危険を算出し、変更前後で変わらないと説明できるなど)

(システム適合性)
規格及び試験方法欄に記載された試験方法の一部であるシステム適合性について、軽微変更届出事項とできる項目はあるか。

システム適合性の変更は、一部変更承認申請が必要である。ただし、現時点において、以下の全ての条件を満たす場合、システム再現性の繰り返し注入の回数と許容限度値(RSD)は軽微変更届出事項とすることは差し支えない。

・製剤の定量法であること。

・分析方法が液体クロマトグラフィーであること。

・システムの再現性について、繰り返し注入の回数の変更に伴い、許容限度値(RSD)を変更する目的であること(※)。

・第十八改正日本薬局方参考情報G1.理化学試験関連、システム適合性の2.1.2の表に示された繰り返し注入の回数と許容限度値(RSD)の組合せで承認を受け、かつ、同表の上下の組合せへの変更であること(※)。

(※) 例えば、システムの再現性の繰り返し注入の回数及び許容限度値(RSD)を「6回、1.0%以下」で承認を得て、繰り返し注入の回数を「5回」に変更しようとすることに伴い、許容限度値(RSD)を「0.88%以下」に変更するケース。

(軽微変更届出対象事項を含む品目(化成品)の承認申請書記載例)
化成品について、軽微変更届出対象事項を含む製造販売承認申請書の記載はどのようにするのが望ましいか。

別紙に、軽微変更届出対象事項を含む記載例を示すので参考にされたい。

別紙1―1:エストリオール錠定量法に係る記載例(合理化記載の例)
別紙1―2:エストリオール錠定量法に係る記載例(日局に準じた記載の例)

(限外ろ過ユニットの分画分子量)
試料調製の際に分離の目的で使用する限外ろ過膜の分画分子量は、軽微変更届出対象事項としてよいか。

目的物が適切に分離できる孔径膜を利用していれば、分画分子量は軽微変更届出対象事項として差し支えない。

(製剤試験法)
日局一般試験法において試験方法及び判定値が定められている製剤試験を追加する場合、軽微変更届出でよいか。

日局で定められている下記試験法を追加する場合については、軽微変更届出
で差し支えない。
・眼軟膏剤への「眼軟膏剤の金属性異物試験」
・注射剤への「注射剤の採取容量試験」(実容量試験を変更する場合も含む)
・注射剤への「注射剤の不溶性異物検査」
・注射剤への「注射剤の不溶性微粒子試験」
・点眼剤への「点眼剤の不溶性微粒子試験」
また、製剤均一性試験法の含量均一性試験を追加する場合であって、設定す
る測定法が当該製剤においてすでに承認を受けた定量法の試験条件及び測定濃
度を準用する場合は、軽微変更届出で差し支えない。

(水分測定法)
原薬又は添加物の水分測定法について、容量滴定法を電量滴定法に変更する場合は軽微変更届出でよいか。また、あわせて試料採取量も変更する場合も、軽微変更届出でよいか。

規格の変更を伴わない場合は、軽微変更届出で差し支えない。

(旋光度測定法)
旋光度について、測定値が同等であることを確認した上で、規格値を変更す
ることなく、層長及び試料濃度を変更する場合、軽微変更届出でよいか。

下記①から④の条件を同時に満たす場合、軽微変更届出で差し支えない。
① 規格値の変更を伴わないこと。
② 測定溶媒の変更を伴わないこと。
③ 「測定管の層長×試料濃度」が維持される範囲内での変更であること。
(例:層長を 200mm→100mm、試料濃度を2倍)
④ 変更内容が試験(判定)結果に影響しないことを確認していること。

(原薬の確認試験:赤外吸収スペクトル測定法又は紫外可視吸光度測定法)
本邦の公定書に収載されていない原薬の確認試験に、赤外吸収スペクトルにおける波数規定や紫外可視吸収スペクトルにおける波長規定による試験方法が設定されている場合において、波数や波長における判定から、標準物質のスペ
クトルと比較する判定法又はあらかじめ標準物質から得られた参照スペクトルと比較する判定法に変更する場合は、軽微変更届出でよいか。

波数や波長における判定法からスペクトルの比較による判定法に変更する場合、判定に必要な情報量が増え、規格の厳格化に通じることから、軽微変更届出で差し支えない。ただし、現在の承認書において適切な標準物質規格が規定されていない場合は、新たに標準物質規格を設定する必要があるため、そのような場合は軽微変更届出の対象とはならない。

(原薬の確認試験:赤外吸収スペクトル測定法又は紫外可視吸収度測定法)
本邦の公定書に収載されていない原薬の確認試験において、標準物質の赤外吸収スペクトル又は紫外可視吸収スペクトルと比較する試験方法が設定されている場合において、あらかじめ標準物質から得られた参照スペクトルと比較する判定法に変更する、又は参照スペクトルとの比較から標準物質のスペクトルとの比較による判定法に変更する場合、軽微変更届出でよいか。

変更前後のスペクトルに変更がない場合、本質的な変更には該当しないため、軽微変更届出で差し支えない。ただし、標準物質のスペクトルとの比較による判定法に変更する場合にあっては、現在の承認書において適切な標準物質規格が規定されていない場合は、新たに標準物質規格を設定する必要があるため、そのような場合は軽微変更届出の対象とはならない。また、当該原薬が固体状態であって、結晶多形等のように異なる存在形を有する場合には、赤外吸収スペクトルの比較による確認試験において、比較に用いるスペクトルの変更前後で判定に違いが生じないように注意する必要がある。

(原薬の確認試験:赤外吸収スペクトル測定法)
本邦の公定書に記載されていない原薬の確認試験において赤外吸収スペクトル測定法を採用している場合、検体(試料及び標準物質)の調製方法及び測定方法を日局一般試験法に規定されている範囲内で変更する(例えば、調製方法を錠剤法からペースト法、又は測定方法を錠剤法から拡散反射法やATR法へ変更する)場合、軽微変更届出でよいか。

軽微変更届出で差し支えない。
また、参照スペクトルの場合は、調製方法や測定方法に加え、参照スペクトル
自体も変更する必要がある。

(確認試験:薄層クロマトグラフィー)
確認試験において薄層クロマトグラフィーを採用しているが、下記①から③のとおり試験条件を変更する場合は、それぞれ軽微変更届出でよいか。
① 試料及び標準物質の溶解に使用する溶媒を変更する場合。(例:クロロホルム→アセトン)
② 発色試薬を変更する場合(ただし、規格に色調が規定されていない場合に限る)。
③ 標準物質とのRf値の比較による試験において、展開溶媒を変更する場合。

確認試験における①から③の変更については、生物製剤等、生薬、漢方製剤及び配合剤以外で、かつ、Rf値がほとんど変わらない場合(ただし、③のケースは標準物質とRf値が同じ場合)、変更内容が試験(判定)結果に大きな影響を与えないと思われることから、軽微変更届出で差し支えない。

(純度試験(類縁物質):薄層クロマトグラフィー)
純度試験(類縁物質)において薄層クロマトグラフィーを採用しているが、試験に用いる検体(試料及び標準物質)の溶解性及び溶解後の安定性を確認した上で、検体の溶解に用いる溶媒を変更(ただし、展開溶媒は変更しない。)する場合、軽微変更届出でよいか。

(純度試験(類縁物質)) 純度試験においては、確認試験と異なり薄層クロマトグラフィーの測定対象物質が不純物(類縁物質)であることから、溶解に用いる溶媒を変更することで、試験結果に影響を与える可能性が考えられるため、軽微変更届出の対象とはならない。

(純度試験(類縁物質))
純度試験(類縁物質)において、測定対象物質が特定されている薄層クロマトグラフィー(限度試験)から液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の分離分析法に変更を行う場合、自社にて分析法バリデーション及び試験結果への影響がないことを確認すれば、軽微変更届出で対応してもよいか。

精度、特異性などが大きく変わる可能性があるため、軽微変更届出の対象とはならない。

(原薬の定量法)
定量法に滴定法を設定している原薬において、指示薬法から電気的終点検出法に変更する場合は、軽微変更届出でよいか。

原薬の含量を決定する定量法は重要な試験法であり、当該変更が試験結果に影響する可能性が考えられる。また、試験法の精度が上がる場合は、規格を狭める必要もあり得るため、軽微変更届出の対象とはならない。

(製剤の定量法)
製剤の定量法について、滴定法から液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの分離分析法に変更する場合、一般的には一変申請の対象となると考えられるが、下記の①又は②のいずれかに該当する場合は、軽微変更届出でよいか。
① 原薬が日局に収載されており、その原薬の定量法の試料濃度、試験条件及びシステム適合性を準用する。
②同じ原薬で異なる剤形の製剤が日局に収載されており、その製剤の定量法の試料濃度、試験条件及びシステム適合性を準用する。

定量法における測定原理の変更については、規格値の変更に繋がる可能性が考えられるため、①又は②の条件を満たす場合であっても軽微変更届出の対象とはならない。

(製剤の定量法)
製剤の定量法について、「紫外可視吸光度測定法」又は「滴定法」による承認法を、品質再評価において溶出試験に採用した「液体クロマトグラフィー」又は「蛍光光度法」に変更する場合は、軽微変更届出でよいか。

定量法における測定原理の変更については、規格値の変更に繋がる可能性が考えられるため、軽微変更届出の対象とはならない。

(クロマトグラフィーによる定量法)
液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーによる定量法を規定している場合において、内標準法から絶対検量線法へ変更したい。試験条件を変えず、システムの性能として分離度、理論段数、シンメトリー係数等を適切に設定すれば、本変更を軽微変更届出で行ってよいか。ただし、システムの再現性の相対標準偏差の規定は変更しない。
<背景>
一般に注入バラツキを抑える為に内標準法を用いるが,近年の分析機器の進歩により,オートサンプラーの注入精度が向上し絶対検量線法でも内標準法と同等の再現性が得られることから,内標準法から絶対検量線法へ変更し省力化を図る.

システムの性能以外の試験条件等に変更がなく、システムの性能が適切に設定されている場合、内標準物質を削除するのみの変更であり、本質的な変更ではないため、軽微変更届出で差し支えない。ただし、内標準物質が回収率補正のために加えられている場合は除く。なお、絶対検量線法から内標準法へ変更する場合は、一変申請の対象となる。

(液体クロマトグラフィー)
液体クロマトグラフィーにおいて、セミミクロカラム、ショートカラム又は超高速液体クロマトグラフィーへの変更(注入量の変更も含む)を行う場合、軽微変更届出でよいか。

セミミクロカラム、ショートカラム又は超高速液体クロマトグラフィーの適用については、新しい試験法に変更することとなるため、軽微変更届出の対象とはならない。

(ガスクロマトグラフィー)
純度試験(類縁物質又は残留溶媒)又は定量法にガスクロマトグラフィーが設定されている場合において、使用するカラムを、充てんカラムからキャピラリーカラムへ変更する場合(カラムの変更に伴い試験条件を変更する場合も含む)、軽微変更届出でよいか。

純度試験(類縁物質)及び定量法における試験条件の変更については、試験結果に影響を与える可能性が考えられるため、軽微変更届出の対象とはならない。一方で、純度試験(残留溶媒)については、上記試験項目ほど厳密な精度が求められる試験項目ではないため、ガスクロマトグラフィーのカラムの変更については軽微変更届出で差し支えない。

(エンドトキシン試験法)
原薬、製剤又は添加剤等におけるエンドトキシン試験項目について、ゲル化法、比色法又は比濁法の三法のうち、いずれか一つ又は二つの試験法が規定されている場合であって、規格値を変更せず、三法の範囲内で試験法を追加する場合は、軽微変更届出でよいか。

エンドトキシン試験法は日局の一般試験法に試験方法が規定されており、三法の反応干渉因子試験も設定されていることから、三法の範囲内で試験法を追加する場合は軽微変更届出で差し支えない。ただし、試験法を変更する場合又は規格値を変更する場合は、一変申請の対象となる。

(試験操作)
試料溶液及び標準溶液の最終濃度を変更せずに、試料及び標準物質の採取量又は溶媒量を変更する場合、軽微変更届出でよいか。ただし、以下の場合を除く。
・ 公定書収載品の場合。
・ 定量法等について、「本品○個以上をとり・・・」と採取個数が規定されている場合において、採取個数を変更する場合。

真度、精度がほとんど変わらない等、試験の目的を損なわない範囲での変更であれば、最終濃度を変更しないので試験結果に影響はないと考えられる。したがって、この場合は、軽微変更届出で差し支えない。採取量の極端な減少は試験の真度・精度に影響があることに留意すること。

(有害試薬)
試験に有害試薬を使用しているが、クリーンアナリシスの観点から別の溶媒に変更する場合、軽微変更届出でよいか。

試験結果に影響を与える可能性が考えられるため、クリーンアナリシスへの対応という理由だけでは、軽微変更届出の対象とはならない。なお、有害試薬を使用している場合は、可能な限り切り替えを行うよう検討されたい。

【GQP】医薬品承認書の品質に関わる変更

2018-08-10【参考情報】医薬品の品質に係る承認事項の変更に係る取扱い等についてのQ&A
PACMP 品質相談時には、製造パラメータが確定していないことも多い。このような場合、どのように対応すればよいのか

PACMP 品質相談では、承認事項の新旧対照表案等で想定するパラメータを提示し、検討の結果、パラメータを変える必要が生じた場合には、適宜、事後相談等で審査担当者に相談頂きたい。

PACMP 品質相談の結果に基づき一変申請を行う場合、書面適合性調査はどのように実施されるのか。

PACMP 品質相談で合意された内容の結果が得られた場合は、審査においてデータの提出は不要である。したがって、書面適合性調査は実施されない。

GMP 相談開始後において、PACMP 品質相談でプロトコルの合意が得られない場合は、GMP 相談は取り下げ、手数料は還付されないとの理解でよいか。

GMP 相談の申込日から実施日までであれば半額の還付、実施日以降であれば還付されない。
相談の取下げ及び還付請求については、平成 24 年3月2日付け薬機発第 0302070 号「独立行政法人医薬品医療機器総合機構が行う対面助言、証明確認調査等の実施要綱等について」(平成 30 年6月1日付け一部改正)の別添 28 の 9.及び平成 30 年3月30 日付け薬機発第 0330005 号「「独立行政法人医薬品医療機器総合機構が行う審査等の手数料について」の一部改正について」を参照されたい。

一変申請中の PACMP 品質相談の利用や、PACMP 品質相談利用中の一変申請は可能か。注意すべき事項があれば、併せて示してほしい。

可能である。ただし、次のことに注意が必要である。
・ できるだけ早い段階で審査担当者と情報共有すること。
・状況に応じて、事後相談を活用頂きたい。

PACMP GMP 相談は、どのタイミングで申し込めばよいのか

PV 計画書が策定された段階等が考えられるが、状況により PACMPGMP 相談を利用する最適なタイミングは異なると考えられるため、具体的には事前面談で相談頂きたい。
なお、薬事手続きとして GMP 適合性調査申請が必要と判断される場合は、一変申請後速やかに GMP 適合性調査申請を行う必要がある。

PACMP 品質相談の利用でどのような有用性が考えられるのか、具体的なケースを示してほしい。

本相談制度の利用は、以下のようなケースで有用と考えられる。ただし、これらは例示であり、変更内容の背景等を踏まえた個別の検討が必要な場合もあるため、ご留意頂きたい。
・本制度を利用した変更手続きが一変申請の場合、審査期間が短縮され迅速な承認取得並びに変更の実施が可能になる。例えば、審査期間の長い生物学的製剤の承認事項の変更に本制度を利用するケースが挙げられる。
・PACMP を PMDA と合意することにより変更要件の透明性が向上し、早期段階で設備投資等に関する会社の意思決定が可能となる。例えば、製造販売業者が新たな技術、手法又は機器等を利用する製造方法、試験方法への変更を行うケースが挙げられる。
・本制度を利用した変更時期について、製造販売業者が柔軟に調整することが可能になる。変更時期が明確にできない変更、例えば、リードタイムの長い製品、生産頻度が少ない製品の原薬の承認事項の変更、海外と同時に変更実施を必要とするケースが挙げられる。
・ PACMP 品質相談の結果、承認事項の変更内容が法施行規則第 47 条第1項各号に掲げる変更以外のものと判断された場合、薬事手続きを軽微変更届出により行うことができる。例えば、規格の変更を伴わない原薬の試験方法の変更であって、かつ、GMP 適合性調査を要しないケースが挙げられる。

製造販売業者が自ら本事前確認簡易相談の対象に該当しないと判断した場合、本事前確認簡易相談を経ずに直接医薬品審査管理課に確認することは可能か。

企業の判断を的確に行うことが先ずは必要である。品質、有効性、安全性に影響を及ぼす恐れがないと判断した場合は、本事前確認簡易相談を利用すること。品質、有効性、安全性に影響を及ぼす恐れがあると判断した場合は、想定される影響及びこれを踏まえた対応案をまとめた資料を用意の上、直ちに医薬品審査管理課に申し出ること。併せて回収、医療機関等への情報提供その他必要な措置について所要の対応を直ちに行うこと。

軽微変更届出手続きにおいて、届出を失念し、届出が変更後 30 日を超過したものは、全て本事前確認簡易相談を受けなければならないのか。

本事前確認簡易相談で対応することとなる。なお、要指導医薬品及び一般用医薬品は従前どおりの対応である。

規格及び試験方法の性状の項目において適否判定項目への該当性に係る記載に不備があることが判明した場合も、本事前確認簡易相談を利用して不備を解消してよいか。

まずは、品質、有効性、安全性に影響を及ぼす恐れがないことを製造販売業者が確認の上、本事前確認簡易相談を利用すること。

「ついでの変更」の対象は、どの範囲か。

全ての医薬品、医薬部外品及び化粧品(以下、「医薬品等」という。)の品質に係る製造販売承認事項及び製造販売届出事項が対象である。輸出用の医薬品等の届出事項も対象である。

「ついでの変更」事項について、他の理由による一変申請や軽微変更届出の予定が当分ない場合、なるべく早く承認書の整合化を図りたいことから、当該「ついでの変更」事項のみの軽微変更届出をすることは可能か。

「ついでの変更」は次の機会があるまで承認事項を変更してはならないというものではなく、単独で軽微変更届出により変更することも可能である。その際の変更日は製造販売業者が承認事項を変更しようと判断した日となる。
「ついでの変更」の仕組みは、「承認事項の変更を行わなくてよい」、「放置してよい」という趣旨ではなく、ついでの機会があった際には「変更手続きが必要」なので、注意されたい。また、適切に製造管理・品質管理する観点から、ついでの機会がしばらく無い場合であっても積極的に軽微変更届出等により変更することが望ましい。

二課長連名通知の記の第5の「ついでの変更」を行うことができる事例の(1)について、原薬の製造所の許可/認定番号にダミー番号を使用している場合、当該製造所情報(名称、所在地等)は今回の二課長連名通知で「ついでの変更」の対象と
なるか。

本通知の第5にある、「既に行政機関が保有している情報」に該当しないことから対象とはならない。
なお、当該製造所が製造業(保管を含む。)を業廃止している場合、許可/認定番号を「99AZ888888」に変更することになるが、今後も製造を行わないと製造販売業者等が判断した日を変更日として軽微変更届書を提出すれば、実質的に変更時期は製造販売業者等が任意に決定できる。「ついでの変更」と実質同じになると考えられる。

二課長連名通知の記の第5の「ついでの変更」を行うことができる事例の(6)について、同一の原薬等を用いた場合において「製造販売業者等が同一の医薬品間の記載の統一に限る。」とされているが、これはどのような範囲を指すのか。

対象範囲は「同一の製造販売業者等における同一の原薬等を用いた医薬品間」である。なお、「製造販売業者等」の「等」とは、外国製造医薬品等特例承認取得者のことである。

二課長連名通知の記の第5の「ついでの変更」を行うことができる事例の(6)が示すところは、どのような場合でも原薬の製造方法等の記載の変更をついでの変更として扱うことができるということでよいか。

「ついでの変更」は、既に行政機関が保有している情報であること、及び、製造方法等の実態に変更がないことに限るものとされている。これらを前提に、同一製造販売業者等が同一原薬を用いた医薬品の承認を複数受けている場合で、例えば製造工程の条件を具体的に追記する等、最新の承認を受けた製剤の承認事項の書き方に他の製剤の承認事項の書き方を合わせる変更をする場合は、含有量が異なる製剤間、販売名が異なる製剤間のいずれであっても、「ついでの変更」で取り扱ってよいとされているものである。
また、この取扱いは医療用医薬品であっても要指導医薬品及び一般用医薬品であっても同様である。ただし、同一の製造方法である複数品目の承認事項の記載が品目間でばらばらであることは、実態と齟齬がない範囲であっても、企業が承認に基づき各品目を適切に製造管理・品質管理する観点からは好ましいものではないため、最新の承認を得た後、できる限り早い段階で、他の製剤の承認事項も記載整備することが望ましい。

二課長連名通知の記の第5の「ついでの変更」を行うことができる事例の(6)について、同一製造販売業者等において同一の原薬等を用いた医薬品の承認書記載内容を統一できるのは軽微変更対象事項のみか。

記載を統一できるのは、品質に係る承認事項全てである。
なお、同一製造販売業者等に限定されているのは、当該変更について責任を持って情報共有できる範囲の品目に限定するためである。

二課長連名通知の記の第5の「ついでの変更」を行うことができる事例の(6)について、製剤の製造方法又は規格及び試験方法の変更に係る一変申請を行った際、審査の過程において、原薬の製造方法又は規格及び試験方法欄の記載の変更を指示
された。原薬の製造方法又は規格及び試験方法の実態には変更がない。この場合、他の製剤中の当該原薬の製造方法又は規格及び試験方法欄の記載を統一する際は、ついでの変更でよいか。また、その際の留意点はあるか。

ついでの変更で問題ない。既に一変承認にて記載が変更された品目と同一の記載に統一する場合は、承認書備考欄に記載の根拠となる品目の販売名、承認番号、一変承認日を別途記載すること。なお、「同一製造販売業者等」の範囲内の品目に限られること、最新の承認事項の記載に合わせて整備する場合に限ることに留意すること。

二課長連名通知の記の第5の「ついでの変更」を行うことができる事例の(7)について、同一の単位系において表記方法を変更する場合は、「ついでの変更」で差し支えないとされているが、具体的な例を示してほしい。

例えば、mmHg から hPa への変更やグラム表記をミリグラム表記にする場合が考えられる。
なお、単位系の表記の異なる複数の製造機械を用いている場合、製造方法欄において、同一の単位系に変更する必要はなく、製造機械固有の単位系を用いることも可能である。

【GQP】医薬品承認書の一変承認後の製品切替設定

2017-03-31【事務連絡】承認事項一部変更承認後の製品切替え時期設定に関する質疑応答集(Q&A)について
承認事項一部変更(以下「一変」という。)承認後に一定期間、一変承認前の承認内容の製品(以下「変更前の製品」という。)を出荷することは可能か。変更前の製品を出荷することが可能となる場合には、どのような手続きが必要か。

原則、一変承認後は変更前の製品を出荷することは認められない。

ただし、一変承認後も一定期間、変更前の製品の出荷を可能とするための一変承認申請(以下「製品切替え時期設定一変」という。)を行う場合は、一変承認申請書において、該当する大項目の欄の最後に「本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。」と記載すること。

【製品切替え時期設定一変における一変承認申請書の記載例】
「成分及び分量又は本質」の記載例
【成分及び分量又は本質】
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。

「製造方法」の記載例
【製造方法】
【連番】:999
【製造所の名称】:備考
【製造方法】
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。

「貯蔵方法及び有効期間」の記載例
【貯蔵方法及び有効期間】
容器:***容器
有効期間:**年
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。

「規格及び試験方法」(「別紙規格」も含む)の記載例
【規格及び試験方法】
【試験名】:備考
【規格及び試験方法】

本製剤の規格及び試験方法は別に規定するもののほか、日局通則、製剤総則及び一般試験法を準用する。本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。

製品切替え時期設定一変の承認後に承認内容の製品(以下「新製品」という。)を出荷した後は、承認事項として製品切替えに関する記載は不要になると思われる。当該記載の削除には、どのような手続きが必要か

当該記載を削除する場合は、新製品への切替え時において、一変承認書の該当する大項目に記載された文言の削除を軽微変更届出により行うこと。

「製品切替えに関する記載の削除」に係る軽微変更届書の記載例
【変更年月日】:平成◇年□月▽日
【変更理由】平成○年×月△日付一変承認における○○欄の製品切替えに関する記載の削除

製品切替え時期を設定する文言を削除する軽微変更届書の変更年月日は、いつの時点とする必要があるか。

新製品の最初の出荷時又は当該変更を行った時点と解するが、どちらを選択するかは、変更内容に応じて製造販売業者が判断を行うこと。ただし、変更後に承認書の内容と異なるものが出荷されることがないよう、適切に対応すること。

「製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する」とは何を意味するのか。

記載をする年月日は、変更前の製品の最終出荷の期限を示すものでもある。なお、製品切替え時期設定一変に伴う製品の切替えに際しては、変更前の製品と新製品が同日に出荷されることがないよう、適切に対応すること。

製品切替え時期設定一変における出荷年月日は変更可能か。

製品切替え時期設定一変中に、あらかじめ設定した出荷年月日の変更が必要になった場合には、承認審査の過程でその必要性を説明した上で、承認申請書の差換え時に出荷年月日を変更しても差し支えない。

製品切替え時期の目安はどのくらいの期間か。

原則、製品切替え時期設定一変の承認後6か月(以下、この期間を「製品切替え時期設定期間」という。)を目安とする。6か月を超える設定が必要な場合は、承認審査の中で、その必要性を説明した上で、承認申請書の差換え時に出荷年月日を変更すること。

製品切替え時期設定一変を行うことが出来る適用と対象はどの範囲か。

製品切替え時期設定一変を行うことが出来る適用範囲は、既承認の医療用医薬品(検定品を含む。なお、体外診断用医薬品を除く。)、要指導医薬品、一般用医薬品及び医薬部外品とする。製品切替え時期設定一変を行うことが出来る対象範囲とする大項目は、「成分及び分量又は本質」、「別紙規格」、「製造方法」、「貯蔵方法及び有効期間」、並びに「規格及び試験方法」欄とし、速やかな変更が求められる「効能又は効果」の変更、並びに「用法及び用量」の変更に伴う一変は対象範囲外とする。

また、安全対策が必要になる変更、品質上の対策が必要となる変更に伴う一変も対象範囲外とする。

製品切替え時期設定一変中に、当該大項目における一変承認申請又は軽微変更届出を行うことは可能か。

製品切替え時期設定一変中に、当該大項目における一変承認申請又は軽微変更届出を行うことは、原則認められない。生産計画等の調整に十分留意し、対応すること。

ただし、変更管理が適正になされた場合であって、従前より軽微変更届出の対象とされる変更のうち,以下の変更については、製品切替え時期設定一変中に、当該大項目における軽微変更届出を行うことは可能とする。

●製造所(試験検査に係る施設を含む)の名称のみの変更
●試験検査に係る施設の追加・変更
●包装・表示・保管のみに係る施設の追加・変更
●製造業許可/外国製造業者認定の廃止

なお、上記の軽微変更届出を行う際は、製品切替え時期設定一変の審査担当者に必ず連絡すること。

製品切替え時期設定期間中に、当該大項目における一変承認申請又は軽微変更届出を行うことは可能か。

製品切替え時期設定期間中に、当該大項目における一変承認申請又は軽微変更届出を行うことは、原則認められない。生産計画等の調整に十分留意し、対応すること。

製品切替え時期設定一変中に日局等の公定書改正が行われた場合、日局等に適合させるための一変承認申請又は軽微変更届出を行うことは可能か。

製品切替え時期設定一変中及び製品切替え時期設定期間中に当該大項目における一変承認申請又は軽微変更届出を行うことは、原則認められない。したがって、日局原案のパブコメ等の情報収集及び生産計画等の調整に十分留意し、対応すること。

一変承認申請中に製品切替え時期設定一変を行うことは可能か。

一変承認申請中に、当該大項目における製品切替え時期設定一変を行うことは、原則認められないため、生産計画等の調整に十分留意し、対応すること。

変更事項が複数ある場合、1つの一変承認申請書において複数の製品切替え時期を設定することは可能か。

1つの一変承認申請において、複数の製品切替え時期を設定することは、原則認められない。製品切替え時期を複数設定する必要がある場合は、別の製品切替え時期設定一変の承認申請を行う必要がある。

製品切替え時期設定一変の承認後に、製品切替え時期設定期間の延長を行うことは可能か。

製品切替え時期設定期間の延長を行うことは、原則認められない。

製品切替え時期設定一変により処方を変更した場合等、添付文書の記載内容に影響がある場合、改訂後の添付文書の独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトへの掲載は、どのタイミングで行えばよいか。

新製品の最初の出荷、又は医療機関への情報提供のタイミングにあわせて、PMDAのウェブサイトへ掲載すること。

【GMP】GMP事例集2022

2022-04-28【事務連絡】GMP 事例集(2022年版)について

本事例集は合計172ページあるため直接リンク先からご確認ください。なお、英文版は発行されていません。